2014年8月22日金曜日

69 夕空の さだまるものか・・・

夕空の さだまるものか。
   ひたぶるに
 霄()れゆく峰に、
むかひ 居にけり  

山中に
わが見る夢の
  あとなさよ。
覚めて思ふも
 かそかりけり

山中にさめ行く
 夢の
こゝろよき思ひに 沁みて、
 はかなきものあり。
             (釋超空)
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作者の寂寥感を私もそれなりに分るようになったのは、
私も確実に歳を重ねた故でもあるのか。
作者の見た夢はどんな夢だったろうか。
もしかしたら、それは作者の寂寥感の隙間から遠くに見える春だったかも知れない。
私は作者のみた儚(はか)き夢を以下の詩に見よう。
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あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音(あしおと)空にながれ
をりふしに瞳をあげて
翳りなきみ寺の春をすぎゆくなり
み寺の甍みどりにうるほひ
廂々に
風鐸のすがたしづかなれば
ひとりなる
わが身の影をあゆまする甃(いし)のうへ

                (三好達治)